お酒の弱い人が飲み過ぎると口腔がんになりやすい?
こんにちは。立会川 そら歯科の副院長の島本則仁です。 元アイドルで現在女優の方が、口腔がんにより 先日手術を受けられました。ステージ4まで 進行していますので、今後、放射線治療と抗がん剤治療を施行されると思います。精神的肉体的苦痛を伴う治療です。乗り越えてもらいたいですね。人間は、一人より愛する存在がいると強くなれます。家族の為に、がんを克服してほしいです。そして、長生きしてもらいたいです。
上記貴人の疾患の原因は お酒ではありませんが、今回、お酒と口腔がんの関連性について投稿させて貰います。ご観覧いただければ幸いです。
お酒の強い人、弱い人、すなわち アルコールの分解能力(アルコール脱水素酵素ADH1B)とアルコールによって産生されたアルデヒドの分解能力(アルデヒド脱水素酵素2型ALDH2)の酵素活性の高い人、低い人の口腔がん発生に関わるリスクについて紹介します。
我々黄色人種は、お酒に弱い人が多いです。台湾で行われた 800人の口腔がんを発症した人と、900人の健康な人との間で、摂取したアルコールの量とお酒の種類による口腔がんの発症リスクを調査しました。
その結果、アルコール摂取量が多い人程 口腔がんを発症するリスクが高いと示され、 アルコールの種類では、蒸留酒が ビールやワインに比較して口腔がんの発症に強い関連性が示されました。
アルコールの分解能力(ADH1B)とアルコールによって産生されたアルデヒドの分解能力(ALDH2)と個人差との関連では、アルコールが原因とされる口腔がんにおいて、約45%が ADH1Bが低能力でALDH2が低いまたは機能していませんでした。
以上のことから、過剰な飲酒は、アルコールに弱い人の口腔がんのリスクに強く関連性があることが示されています。 アルコール度数の強いお酒が特に良くないそうです。お口の中では、アルコールの直接的な刺激が 発がんの原因になります。 蒸留酒と比べて、 ビールやワインは優しいのみものですが、特に、日本人の約半数がお酒が弱い人、 すなわち アルコールの分解能力(アルコール脱水素酵素ADH1B)とアルコールによって産生されたアルデヒドの分解能力(アルデヒド脱水素酵素2型ALDH2)の酵素活性の低い民族なので、油断は禁物です。